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新たに2遺体、死者13人に=続く災害、大きな爪痕―能登大雨1週間

2024.09.28
 石川県・能登半島北部を襲った記録的大雨から1週間となった28日、輪島市門前町と能登町北河内の捜索現場で新たに2遺体が見つかった。大雨によるとみられる死者は13人となった。28日時点でなお3641戸が断水しており、元日の地震に続く災害が残した爪痕は大きい。
 2遺体はいずれも不明者の捜索中に発見され、警察が身元確認を進めている。このほか輪島市久手川町の塚田川流域では女子中学生(14)らが安否不明となっている。消防と警察、自衛隊、海上保安庁は28日、輪島市と能登町の計4カ所を約880人態勢で捜索した。
 県によると、最大約5200戸に上った断水は徐々に解消されているものの、解消率は3割程度にとどまる。輪島市の給水施設にポリタンクを持参した仮設住宅に住む女性(65)は「1月の地震で約5カ月水が止まり、やっと通水したところだった。トイレを流せないのが一番困る」と苦境を訴えた。
 28日現在、県が管理する国道や県道の28カ所が通行止めで、約940戸で停電が続く。馳浩知事は同日、「被災者はインフラがいつ復旧するのか不安を抱えている。見通しを早期に示す必要がある」と語った。
 輪島、珠洲両市などで27カ所の避難所に計456人が身を寄せ、衛生環境の悪化や心身の疲弊による災害関連死も懸念されている。県などは希望者を対象に、旅館やホテルなどへの2次避難を急ぐ。
 泥の清掃や家財の運び出しなど災害ボランティアのニーズも高まっており、県は金沢市と被災地を往復するボランティアバスの定員や派遣先を順次拡大する方針だ。