体験談
地域をつなぐ“伝える力”──広報ボランティアとして気づいたこと

掲載日 | 2025.07.17 |
森下景一
プロフィールを見る-
- 活動地域
-
- 東京都全域
-
- 活動分野
-
- 文化・芸術
- 地域活性・まちづくり・観光
こんにちは、Webデザイナーの森下景一です。
私は神奈川県を拠点に、企業や個人のWebサイト制作やUI/UXデザインを手がけています。
普段はクライアントのニーズに応えることが中心ですが、今回は地域のNPO団体の広報支援ボランティアに参加したことで「伝えることの本当の意味」に改めて気づかされました。
きっかけは、ある市民団体が開催する地域イベントのチラシ制作の相談を受けたことでした。内容は素晴らしいのに、配布しても参加者が集まりにくいと悩まれていたのです。
お話を伺うと情報が多すぎて見づらい、色使いが統一されていない、読み手への目線が抜けているなど、伝える側の視点と受け手の感覚にギャップがあることに気づきました。
そこで私は、内容を整理し色数を抑え文字サイズや配置にも工夫を凝らしてチラシをリデザインしました。タイトルはひと目で主旨が伝わるように明確に。
さらに、配布先やターゲット層を考慮したフォント選びやアイキャッチになるイラストの提案も行いました。
完成後、その団体の方から「今回のチラシは問い合わせも多く、何より“伝えたいことがちゃんと届いた”という実感があった」と嬉しい言葉をいただきました。
私にとっても、それは普段の仕事とはまた違う深い充実感のある瞬間でした。
商業的な目的のデザインと違い、NPOや市民活動の広報物は限られた予算・人手のなかで“思い”を伝えなければなりません。だからこそ、そこにはデザインの本質、「誰かにちゃんと伝わること」が強く求められます。
その思いをどう表現するか、どう届けるかを一緒に考える過程は私、森下景一にとっても多くの学びがありました。
今回のボランティアを通じて感じたのは、スキルが誰かの役に立つ喜びと地域とのあたたかいつながりです。小さな活動でもそこには確かに“届く力”があります。そして、デザインは単なる見た目ではなく人と人、人と地域をつなぐ大切なコミュニケーションツールであることを再認識しました。
これからも、自分の技術を通じて誰かの思いを支えられる場があれば積極的に関わっていきたいと思います。
読んでくださった皆さんも、ぜひご自身の得意なことを活かせるボランティアを探してみてください。
きっと、そこには新しい気づきと出会いが待っています。