お役立ちネタ帳

連載:第1回 「おもてなし」講師が教える、東京案内 とっさの英語フレーズ

掲載日:2019.06.28

これから全10回予定で、「外国人おもてなし語学ボランティア」育成講座の人気講師、金井さやか先生に、コラムを執筆いただきます。
テーマは、「おもてなし」講師が教える、東京案内 とっさの英語フレーズ です。
第1回目は、「出会いと別れをスムーズに、これだけは言いたい「挨拶」の英語表現」です。
毎回の更新をどうぞお楽しみに!

第1回:出会いと別れをスムーズに、これだけは言いたい「挨拶」の英語表現

Nice to meet you!
(初めまして、よろしく!)

こんにちは! 金井(かない)さやかです。
東京都の「外国人おもてなし語学ボランティア」育成講座やフォローアップ講座を担当
しています。

また、講師トレーナー(「英語の先生の先生」)として研修をしたり、個人や企業の皆さんの
英語・コミュニケーションコースを企画・担当したり、イングリッシュキャンプやツアーなどの
イベントを通じ、学びと体験のお手伝いをしたりしています。

この連載では、私の講座担当や外国人おもてなしの実体験をふまえ、すぐに
使える英語フレーズや異文化コミュニケーションのコツについて書いていきます。

英文だけを見れば、そんなの知っている、と思われるかもしれません。

でも、「知っている」と「いつでも使える」は違います。

「英語を話すとなると、緊張してしまう」「知っているはずの表現も、とっさに
出なくて……」と
いう方にも安心して話していただけるよう「簡単・シンプル・すぐに使える」
英語表現を中心にお届けします。

気楽に読んで、フレーズなどは機会を見つけて実際に使っていただけたら嬉しいです。

Let's get started!
(では始めましょう!)

日本政府観光局(Japan National Tourism Organization,通称JNTO)の発表に
よると、2018年の訪日外客数(仕事や観光で日本を訪れる外国人客の数)は年間で
3,119万2千人だったそうです。
これはJNTOが統計を取り始めた1964年以降の最多となる数です。

年間の訪日外客数が初めて1,000万人を超えたのが2013年のことですから、この数年の
伸びがいかに大きいかわかります。

このように、海外から日本を訪れる人が増加している中、つい先日、旅行者の男性と
都内の美術館で話す機会がありました。

スイス在住で日本に来たのは初めて、4日ほど観光してきたという彼が、「少し驚いたこと」と
してこう言いました。

"Not many people speak English." (英語を話す人があまり多くないですよね)

(彼は、私と出会う前、都内で「外国人おもてなし語学ボランティア」に出会わなかった
のだと思います!)

"Do you speak English?" (あなたは英語を話しますか)

と聞かれたら、

"No, no!" (いいえ、できません!)

と首を横に振るのではなく、

"Yes, I do." (はい、話します)

"Yes, a little." (はい、少しなら)

などと臆せずに答えたいですね!

英語のフレーズは、実際に使う場面をイメージしながら声に出すのがおすすめですよ!

【挨拶、話しかけるときの英語フレーズ】

Hi. (こんにちは) アイコンタクトと笑顔を忘れずに!

Are you traveling in Japan? (日本を旅行中ですか)

上記は、カフェやお店で居合わせたときなど、会話を始めるのに使える表現です。

何かお困りの様子なら……

Can I help you? (お手伝いしましょうか)

Do you need help? (お助けがいりますか)

Are you okay? (大丈夫ですか)

【別れ際の英語フレーズ】

Have a nice trip. (良い旅を)

Take care. (お気をつけて)

Have a nice day. (良い一日を)

(Have a nice day. と相手が先に言ったら……)

You, too! (あなたも!)

私は、お困りの様子の方に日本語で話しかけることもあります。

「こんにちは。お手伝いしますか」

外国人、イコール英語、と決めつけて話しかけることはしません。

講座で見たビデオを覚えていらっしゃいますか。
「澤の屋」旅館のビデオでもこんなコメントがありました。

「せっかく日本に来ているのだから、日本語を話したい、という人もいる」

私は日本語が母国語ですので、堂々と地元の言葉で挨拶したらいい、そのうえで、
お互いの間で一番通じる言葉を選べばいい、と考えます。

言語にかかわらず、相手が「会えてよかった」と思えるようなコミュニケーションをしたいなと
思うのです。

これをお伝えしたうえで、英語が必要になった場合のフレーズなどをお伝えしていきます。

今回はここまで。お付き合いいただきありがとうございました。

See you next time!
(また次回お会いしましょう!)

【執筆者プロフィール】

金井さやか

英語コーチ、講師トレーナー、パフォーマー。
「外国人おもてなし語学ボランティア」育成講座でも講師として活躍。
大学時代にパントマイムを習い始め、卒業後、企業(教育)で仕事をする傍ら、
海外公演の通訳兼パフォーマーとして渡英。
その経験を生かし、会社では英語事業部リーダーとして、子供の英語指導や
講師トレーナーを務めてきた。
現在は子育てをしながら、英語指導、学習情報の発信を行うとともに雑誌・書籍と
いった各種メディアへの寄稿も多数行うなど、多彩な才能を発揮。その豊富な経験と
パワフルな英語コーチングが生徒の心を掴んでいる。