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多文化共生めざす「ままとものわ」、スタート1年 大津市
2025.04.25

子育て世代を中心とした国際交流の場「ままとものわ」が大津市で始まって、間もなく1年になる。外国人の友人のエピソードを耳にした女性が発案した。日本で暮らす外国人への一方的な支援でなく、学び合うような関係を目指している。
「ままとものわ」は大津市で子育てをしている三宅茉依さん(36)が昨年5月に立ち上げた。
三宅さんは、小学生のころから、ガールスカウトの活動で国際交流に取り組んできた。大学生のときにはフィールドワークでフィリピンを2度訪れた。やりがいもあったが、支援したことが定着しないといったもどかしさも体感した。もっと本格的に国際協力の仕事がしたいと、大学院を修了した後は外務省の在外公館専門調査員としてカンボジアで勤務した。帰国後は夫の仕事の関係で滋賀で暮らしている。大津市の多文化共生ボランティアの研修を受け「外国人の子育て中のお母さんが孤独を感じていることが少なくない」と知った。他方、大学院で同級生だったイラン人の友人は、生活の中で日本人との見えない壁を感じるとの悩みを抱えていたが、「妊娠してから街中で声をかけられ、親切に接してもらうことが増えた。地域に属していると思うようになった」と話していた。このエピソードをヒントに「子育てをきっかけに、国際交流を深めることができるのでは」と考えたという。
1~2カ月に1回、大津市中心部に集まるのが主な活動だ。任意団体で中心メンバーは三宅さんのほか日本人とモンゴル人が1人ずつの3人。テーマを決めて年中行事や参加者の国について学んだり、ゲームをしたりして子どもをあやしながら1時間ほどを過ごす。
これまで5回開催し、多いときで15人ほど、少なくても3~4人が参加した。中国、フランス、メキシコ、フィリピン、オーストラリアなどの国から来た人たちで、中には複数回来た人もいる。
外国から来た人たちは日本語で、日本人は英語で交流したい、子どもを外国の文化に触れさせたい、と思いはそれぞれだ。「一方的な支援という形ではなく、地域の色んな人と出会い、ともに時間を過ごして楽しんだり、ほっとしたりできる場を目指したい」と考えている。
来月の活動は5月24日午前10時半~11時半。明日都浜大津(大津市浜大津4丁目)で。参加費は1人500円(飲み物とお菓子代が含まれる)。住んでいる場所は問わない。インスタ(@mamatomonowa)や公式ラインのDMで名前と人数を伝えて参加する。(北村有樹子)
◇
滋賀県内で暮らす外国人は増えている。県国際課によると、昨年末の外国人住民は4万1475人で、人口の2・95%を占める。調査開始以降初めて4万人を超え、3年連続過去最多を更新している。2万3555人だった2014年12月末の1・76倍になった。
内訳はベトナムが1万742人と最多で、初めて1万人を超えた。外国人が占める割合が最も高い市町は湖南市(7.42%)で、愛荘町(5.65%)、甲賀市(5.40%)が続く。
外国人住民の孤立を防ぎ交流の場を作るため、例えば大津市では2年前から、多文化共生ボランティアを募っている。今年度も6月と7月に養成講座を開く予定だ。(北村有樹子)
「ままとものわ」は大津市で子育てをしている三宅茉依さん(36)が昨年5月に立ち上げた。
三宅さんは、小学生のころから、ガールスカウトの活動で国際交流に取り組んできた。大学生のときにはフィールドワークでフィリピンを2度訪れた。やりがいもあったが、支援したことが定着しないといったもどかしさも体感した。もっと本格的に国際協力の仕事がしたいと、大学院を修了した後は外務省の在外公館専門調査員としてカンボジアで勤務した。帰国後は夫の仕事の関係で滋賀で暮らしている。大津市の多文化共生ボランティアの研修を受け「外国人の子育て中のお母さんが孤独を感じていることが少なくない」と知った。他方、大学院で同級生だったイラン人の友人は、生活の中で日本人との見えない壁を感じるとの悩みを抱えていたが、「妊娠してから街中で声をかけられ、親切に接してもらうことが増えた。地域に属していると思うようになった」と話していた。このエピソードをヒントに「子育てをきっかけに、国際交流を深めることができるのでは」と考えたという。
1~2カ月に1回、大津市中心部に集まるのが主な活動だ。任意団体で中心メンバーは三宅さんのほか日本人とモンゴル人が1人ずつの3人。テーマを決めて年中行事や参加者の国について学んだり、ゲームをしたりして子どもをあやしながら1時間ほどを過ごす。
これまで5回開催し、多いときで15人ほど、少なくても3~4人が参加した。中国、フランス、メキシコ、フィリピン、オーストラリアなどの国から来た人たちで、中には複数回来た人もいる。
外国から来た人たちは日本語で、日本人は英語で交流したい、子どもを外国の文化に触れさせたい、と思いはそれぞれだ。「一方的な支援という形ではなく、地域の色んな人と出会い、ともに時間を過ごして楽しんだり、ほっとしたりできる場を目指したい」と考えている。
来月の活動は5月24日午前10時半~11時半。明日都浜大津(大津市浜大津4丁目)で。参加費は1人500円(飲み物とお菓子代が含まれる)。住んでいる場所は問わない。インスタ(@mamatomonowa)や公式ラインのDMで名前と人数を伝えて参加する。(北村有樹子)
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滋賀県内で暮らす外国人は増えている。県国際課によると、昨年末の外国人住民は4万1475人で、人口の2・95%を占める。調査開始以降初めて4万人を超え、3年連続過去最多を更新している。2万3555人だった2014年12月末の1・76倍になった。
内訳はベトナムが1万742人と最多で、初めて1万人を超えた。外国人が占める割合が最も高い市町は湖南市(7.42%)で、愛荘町(5.65%)、甲賀市(5.40%)が続く。
外国人住民の孤立を防ぎ交流の場を作るため、例えば大津市では2年前から、多文化共生ボランティアを募っている。今年度も6月と7月に養成講座を開く予定だ。(北村有樹子)