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ネパール人留学生らが清掃に汗、在住者5年で10倍 千葉・我孫子

2025.06.15
 留学生に日本の生活習慣やルールを学んでもらおうと、千葉県我孫子市の日本語学校「AOI日本語学院」のネパール人留学生らが14日、清掃ボランティアをした。我孫子市内ではこの数年、ネパール人留学生が急増しており、学校側の呼びかけで5月から定期的に実施している。
 留学生と職員はこの日午前、学校のあるJR常磐線天王台駅や寮のあるJR成田線東我孫子駅の周辺で、ごみ袋を手に30分余り清掃をした。たばこの吸い殻や空き缶などを拾い、行き交う市民らに「こんにちは」などとあいさつもしていた。今後も、月に1度のペースで行うという。
 参加したネパール人のカドカ・カグラズさん(21)は「気持ちが良かった」と話した。通訳を目指して夕方まで学び、授業後は電車で船橋市内の宅配便会社にアルバイトのため通う。「日本の文化を学び、社会貢献したい」と話す。
 同校はネパールのほかインドネシアなど7カ国から50人の留学生が学ぶ。卒業後は運営会社系列の福祉専門学校に進んだ後、日本の福祉現場に勤務するなど日本で引き続き暮らす生徒も多い。
 市によると、2020年に105人だった市内在住ネパール人は今年5月時点で1086人で、中国人を抜き1位になった。10倍の急増ぶりと生活習慣の違いから「ごみの出し方に不慣れでは」などと不安視する市民もいるという。
 東我孫子駅や布佐駅などJR成田線沿線にはネパール人留学生が多く住んでいるという。AOI日本語学院のほか、徒歩で利根川にかかる橋を渡り、対岸の茨城県利根町にある日本語学校や大学に通っている。授業後、アルバイト先の多い柏市や都心に電車1本で通えることから、常磐線と成田線がある我孫子市が選ばれているようだ。(斎藤茂洋)