ボランティア関連ニュース(外部記事)

  • 文化・芸術
  • 環境・動物愛護
  • 地域活性・まちづくり・観光

歴史的庭園の清掃活動、伝習館生徒25人参加 「少しでもきれいに」

2025.06.19
 福岡県柳川市の伝習館高校の生徒が、地元に残る歴史的庭園の清掃をした。2023年から取り組むボランティア活動で、吹奏楽部と卓球部の1年生を中心に25人が参加し、池から藻を取り除いたり庭の雑草を抜いたりした。
 掘割が網の目のように走る柳川市。江戸時代に城下町では掘割を利用した庭園が多く造られた。立花氏庭園、戸島氏庭園、庭園がある三柱神社などが構成要素になっている「水郷(すいきょう)柳河(やながわ)」が国の名勝に指定されている。
 生徒は5月末、柳川市椿原町にある松本邸庭園で作業をした。卓球部と生物部に所属している2年生の佐藤慎一郎さん(16)は「昨年11月の作業時よりも藻が少なくてよかった。少しでもきれいになってくれたらいいなという思いです」と話した。
 同市にある歴史的庭園の調査・研究や保存活動をしている永松義博・南九州大学名誉教授が、清掃に参加した生徒らに庭園の特色を説明した。永松氏によると掘割の水を生活用水として庭に引きこみ、再び掘割や隣接する屋敷の庭に流す池泉式庭園が特徴だという。「若い世代に庭園のすばらしさを伝えていきたい」と話した。
 市も歴史的庭園の存在に注目。6月市議会に提案した一般会計補正予算案に、パンフレット作成のための149万6千円を計上した。教材や観光案内に活用したいとしている。(西田慎介)