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多彩な活動と体験談を紹介「つながる!! Tokyoボランティアフェスタ2021」開催

掲載日:2022.03.15

東京都主催の「つながる!! Tokyoボランティアフェスタ2021」が2021年12月11日、オンライン配信で開催されました。ボランティア文化の定着をはかろうと、「スポーツボランティア」「異文化交流ボランティア」「様々なボランティア」のテーマごとに、多彩な活動を紹介。それぞれの分野のボランティアが、活動してよかったことや学んだことなどの体験談を語りました。東京ボランティアレガシーネットワークと連動して視聴者から寄せられたコメントを紹介するなど、配信会場と視聴者が双方向で参加するイベントとなりました。

(イベントのダイジェスト動画はこちらから見ることができます。https://youtu.be/Lwh0Kkc2Fjk

本記事では、当日の様子や出演したボランティアの方々の声をご紹介します。

【スポーツボランティア】東京2020大会を振り返る
この活動を今後のレガシーに

スポーツに関わる活動を支える「スポーツボランティア」にとって、2021年は特別な一年でした。
本イベントの冒頭を飾ったのも、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会でのシティキャストやフィールドキャストの活躍を振り返るプログラムです。大会で活動するボランティアの様子を収録した動画が公開され、視聴者から思い出を語る声も届きました。

配信会場で自身のボランティア経験について話す下原一晃さん

生配信のゲストとして出演した下原一晃さんは、東京2020大会での活動について語りました。フィールドキャスト(大会ボランティア)としては選手団や競技団体の関係者を会場に車で送迎するドライバーを務め、シティキャストとしては、東京スポーツスクエアでの来場者の案内や、羽田空港で選手らのお見送りの活動をしたそうです。空港では「ゲートの中に入るまで日本語で『ありがとう』と手を振りながら去っていく選手もいました。私もホロリときました」と話しました。

50歳を機に、東京マラソンでスポーツボランティアを始めたという下原さん。「実際に現場に行ってみると、自分たちが楽しませてもらうことが多いです。経験されていない方はぜひ参加していただきたいです」とおすすめします。

スポーツボランティアに関する情報の共有や協働事業を推進している「日本スポーツボランティアネットワーク」事務局の但野秀信さんは、これまでの経験や特技を生かしつつ、楽しみながら参加できるスポーツボランティアの魅力を語り、そこから新たな地域のボランティア活動などに広げていってほしいと紹介しました。

<コメント>
下原一晃さん
「東京2020大会でのボランティアは、消毒を何回も繰り返すなど、平常よりも大変な活動になりましたが、あの中でもできたのだから今後もできるという、気持ちのレガシーになったと思います。はじめの一歩が踏み出せずに参加できない方もおられるでしょうが、きっかけは『面白そう』でいいのです。東京ボランティアレガシーネットワークで紹介しているような安心できるところから、まずは参加してみるのはいかがでしょうか」

【異文化交流ボランティア】安河内哲也さんが特別講義
「やさしい日本語」も解説

日本を訪れた外国人や、海外にルーツを持ち、今は日本に住んでいる人たちとのコミュニケーションにも大勢のボランティアが活躍しています。東京都が育成してきた「外国人おもてなし語学ボランティア」をはじめ、地域で日本語教育や国際交流に取り組んでいるボランティアの活動も紹介されました。

外国人おもてなし語学ボランティアは、街中で困っている外国人を見かけた際などに積極的に声をかけ、道案内などの手助けを行うボランティアです。訪日外国人が減っている現在は活躍の機会こそ減っていますが、普段の生活の中で自分の好きな時間帯・場所で活動することができます。

ゲストで登壇した有安千鶴さんは、「外国人おもてなし語学ボランティア」育成講座を受けたきっかけについて「日本に興味を持って来てくださる外国人の方々のことをよく知りたいのと、自分が携わっている街づくりの仕事にその声を生かしていきたいという気持ちがありました」とコメント。仕事と両立できるボランティアというのも取り組みやすい点だったそうです。

語学ボランティアの活動を通じて、有安さん自身のボランティアへの印象は変わったそうです。「今までは特定の日にどこかに集まってやるのがボランティアと考えていましたが、得た学びをそれぞれのタイミングで生かした活動もボランティアだと知りました。東京2020大会が終わっても、困っている人がいないかを探そうと意識して街を歩いていきたいです」と話していました。

東進ハイスクール英語科講師の安河内哲也さんは、「やさしい英語と日本語で外国人おもてなし」と題して講演しました。コミュニケーションツールとしての英語に関して、AIが発達した現代でも、人を感動させたり心を動かしたりするスピーキング技術は「人間にしかできない英語」だとして、その重要さを力強く語りかけました。

東進ハイスクール英語科講師の安河内さんの講演

東京都生活文化局の村田陽次課長代理は、「やさしい日本語」について解説しました。様々な国や地域にルーツを持つ外国人と話すときは、ゆっくりと「はっきり、さいごまで、みじかく言う」という「はさみの法則」がよいと言います。さらに、やさしい日本語は、外国人だけではなく、子どもや高齢者、障害者とのコミュニケーションにも役立つと述べました。

また、地域での在住外国人などへの支援として、国分寺市国際協会事務局長の押味亜希子さんが、日本語教室や国際交流イベントの開催、日本語学習サポーターの小中学校への派遣といった活動を紹介。様々な国の人や文化との出会いを楽しむ会員の声などについても触れ、「関心があれば、ぜひ皆さんがお住まいの地域の国際交流・外国人支援をしている団体での活動につなげてほしい」と語りました。

<コメント>
有安千鶴さん
「最初に街中で声を掛けるのはとても勇気がいりましたが、その後はけっこう楽しくなって自分から進んでできるようになりました。外国人の方から感謝されたりした成功体験が積み重なって、活動の幅が広がったと思います。今回のフェスタでは、地域などいろんな単位でボランティアグループがあることを知ることができました。私もさらに関わることができるものを探していきたいです」

【様々なボランティア】身近なところでお手伝い
気軽にできるボランティアもたくさん!

最後のテーマは「様々なボランティア」でした。ボランティアの活動は、よく知られているものだけでなく、地域の身近な場所で参加できるボランティアや、外出しなくてもできるボランティアなど多様な目的・スタイル・参加方法があります。自分に合った活動を見つけることができれば、年齢や職業などは関係なく、誰でも気軽にボランティアを始められます。

東京ボランティア・市民活動センター副所長の高山和久さんは、様々な分野のおすすめのボランティアを案内しました。「子ども」に関しては、保育園や学童保育のお手伝い、子ども食堂などでの遊び相手や学習支援など。「障害のある人たち」と一緒にスポーツをしたり、「高齢の方」に対しては、近所の人とあいさつしたりすることも見守りボランティアになります。広報や会計、ITなどの「ビジネスの経験」は、団体運営や活動に生かすことができます。在宅でもできる「リモート・ボランティア」では、オンラインでの交流や、視覚障害のある人のために本を音声データにするボランティアも人気です。

ボランティアを探す窓口となるのが、ボランティア・センター。各区市町村にもあり、夏休みの体験ボランティアや、ボランティア保険の申込などができるほか、ボランティア活動についての相談も受け付けています。

具体的な活動例として、「防犯パトロール×ランニング」に取り組むパトラン東京の代表、渡部信隆さんが、普段の活動を紹介しました。ロゴが入ったTシャツを着て街を歩いたり走ったりするだけで、防犯に貢献することができ、自治体・警察や他団体との連携も進めているそうです。

パトラン東京の活動を紹介する渡部さん

ゲストには、 藤田知子さんと松浦令子さんが登壇しました。二人とも、外国人おもてなし語学ボランティア以外にも、様々なボランティア活動を経験しています。

松浦さんは、英語で道案内する際に自作の折り鶴を手渡す工夫をしているという77歳の女性です。お年寄りの話し相手になる傾聴ボランティアも続けており、直接会うのが難しい現在は絵ハガキを送っています。「デイサービスに行って、女性に頬紅やマニキュアをしてあげると喜ばれます。こちらも元気をもらいますし、ボランティアはこれからも私の生きがいです」と笑顔を見せてくれました。

藤田さんは、乳幼児の子どもを連れて安心して街歩きができるようにするためのマップづくりや、読み聞かせのボランティアなどを行ってきました。「笑顔をもらうことができ、いつもは知り合えない人とつながることもできて素敵な時間を過ごしています。このフェスタでは、自分がまだ気づいていないボランティア活動があることを知りました。これからも私なりに色々とチャレンジできればと思います」と話しました。

<コメント>
藤田知子さん(左)
「無理をすると長く続かないでしょう。自然に、無理なく、興味のあることや得意なことが役に立てばいいぐらいの気持ちで十分だと思います。私も、0歳の娘をどこに連れて行ったらいいかわからなかったのが、地元の子育てマップをつくるのに参加するきっかけでした。子どもたちの世代には、ボランティアは当たり前の日常で、特別なことではない社会になってほしいですね」

松浦令子さん(右)
「若い方々にも、もっと楽しくボランティアに参加してほしいです。大切なのは、いくつになっても、おもてなしの気持ちを持つこと。私も皆さんから元気をいただいています。いくつになっても必要としてくださる方がいることはうれしいですね。100歳を超えても頑張ります!」